任天堂の伝説的ゲーム『MOTHER』のBGMって良すぎませんか?
『MOTHER』の音楽って当時のファミコンソフトの中でも群を抜いているんですよね。
まず作曲がムーンライダースの鈴木慶一。
普通にガチのミュージシャンがゲームのBGMを担当しているんです。
ここからしてまずやばいですよね。
今でこそゲーム音楽ってかなり重要視されてますけど、当時はまだまだゲーム音楽って立場低かったんですよ。
なんせ当時のファミコンソフトのメモリって1MBくらい。
なので当時は「いやいやBGMにそんなメモリさけないよ」っていう時代だったんですね。
そんな中、『MOTHER』は当時としては破格の容量をBGMに費やしていました。
製作陣のこのゲームにおける「音楽」への並々ならぬこだわりが感じられますよね。
ということで本記事では、
任天堂の大名作ゲーム『MOTHER』の音楽について詳しく解説していきたいと思います。
【余談】ちなみに僕『MOTHER』やったことないです
初っ端から余談なんですが、
実は僕、『MOTHER』をプレイしたことないです。
「プレイしたこともないくせに偉そうに語るなよ!」と思うかもしれませんが、逆に考えてください。
やったこともないのにBGMを好きになるって、MOTHER凄くない?
僕がMOTHERの音楽にハマったきっかけは、
僕が大好きなYouTubeチャンネル「みのミュージック」に投稿された、MOTHERの音楽を解説する動画がきっかけでした。
ちなみにこの動画↓
この動画を見て、MOTHERの音楽を聞くようになり、まんまとハマったわけです。
やったこともないゲームのBGMを好きになるってなかなか凄くないですか?
そのくらい『MOTHER』のBGMって魅力的なんですよ。本当に。
ここからはより具体的に『MOTHER』の音楽の魅力を解説していきますね。
『MOTHER』の凄すぎる製作陣
まずは『MOTHER』の凄すぎる製作陣から解説してきます。
『MOTHER』は当時としてはなかなか異色のメンバーで制作されたゲームなんです。
ゲームデザイン:糸井重里
参照:https://next.rikunabi.com/journal/20200131_p12/
『MOTHER』シリーズといえばこの方、糸井重里です。
今となっては「MOTHERといえば糸井重里」みたいなところがありますが、コピーライターとして活躍していた糸井のゲームデザインへの起用は極めて異例といっていいでしょう。
ちなみに・・・
糸井重里がゲーム製作を志したきっかけは『ドラゴンクエスト』に感動し、嫉妬したからだそう。そして『MOTHER』の企画書を任天堂に提出し直談判。製作にこじつけたのだ。
音楽:鈴木慶一
参照:https://www.cinra.net/article/interview-201409-adanza
そしてBGM担当はムーンライダースの鈴木慶一。
言わずと知れた、日本語ロックの先駆者的ミュージシャン。
そう、彼はミュージシャンなんです。
ミュージシャンがゲームの音楽を作曲するなんて、当時としてはこれまた異例だったのです。
音楽:田中宏和
参照:https://www.cinra.net/article/interview-201409-adanza
超一流プロのミュージシャンである鈴木慶一ですが、
当然ながら「ゲーム音楽」に関してはそうではありません。
そんな彼を”補佐”するような形で、ガチガチの「ゲーム音楽のプロ」も参加しました。
それが田中宏和です。
任天堂の社員(当時)であり、ゲーム音楽のプロである田中宏和が手掛けてきた音楽は誰もが知っているものばかり。
というわけでMOTHERの音楽は、
「プロのミュージシャン」×「プロのゲーム音楽家」がタッグを組んで作られたのです。
田中宏和が手掛けた作品(一部)↓
- 『メトロイド』
- 『ドクターマリオ』
- 『テトリス』
- 『スーパーマリオランド』
『MOTHER』のBGMは他となにが違うのか
ここからは「じゃあMOTHERの音楽って他のゲームと何が違うの?」って所を解説してきたいと思います。『MOTHER』の音楽って、凄いんですよ。
①ガチのミュージシャンが作曲している
ここまで何度も書いていますが、
『MOTHER』のBGMはガチンコのミュージシャン・鈴木慶一が担当しています。
冒頭で「音楽への並々ならぬ情熱が込められたゲーム」と書きましたが、
原作の糸井重里氏はインタビューで
「他のゲームよりも、
もっと耳からの情報を大事にしようと思っていました。」
と語っています。
そもそも『MOTHER』において「音楽」が重要な役割を担っているのはお承知。本編未プレイの僕ですら知っています。
音楽も、当時RPGで主流だった「クラシック風」のBGMではなく「ポップミュージック風」で差別化を図っています。とにかく「王道でない」ところを戦略的に狙って作られています。
作曲に「ガチのミュージシャンを起用する」という点も、糸井重里の差別化戦略だったわけですね。
②様々な音楽ジャンルが混在
面白いのが、『MOTHER』のBGMには様々な音楽ジャンルが取り入れられています。
具体的には、
- スラッシュメタル
- 教会音楽
- ジャズ
- ロックンロール
- ニューオーリンズ風
などなど。
さすがは作曲がガチガチのミュージシャンなだけありますよね。
当時のファミコンは3和音+1音しか出せないので、作曲にはかなりの制限があったはず。その中でもこれだけ多種多様なBGMを作り出したのが凄いんです。
③戦闘曲が複数ある
『MOTHER』には通常戦闘曲が複数あります。
普通のRPGだったら、戦闘曲ってせいぜい「通常戦闘」と「ボス戦」の2種類じゃないですか。
これが『MOTHER』は通常戦闘だけで3種類あるんですよ。ヤバイですよね。
ちなみにこの3種類「ゲームっぽい曲」「ジャズっぽい曲」「ロックっぽい曲」とそれぞれ全く違う曲調で作られています。
『MOTHER』のBGMに影響を与えた名盤たち
そんな『MOTHER』のBGMが、どんな音楽から影響されて作られたのか気になりませんか?
糸井重里が運営するウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」では、
「“これ聞いとくと、『MOTHER』が面白くなるかもよ?”アルバム5選(+α)。」
というコラムが掲載されています。
ここでは音楽担当の鈴木慶一と田中宏和が「MOTHERのBGMを作る上でインスパイアを受けた名盤」を紹介しています。
それがこちら↓
<鈴木慶一が影響を受けた名盤>
アルバム名 | アーティスト | 鈴木慶一コメント | Amazonで探す |
『ジョンの魂』 | ジョン・レノン | ”糸井さんが『MOTHER』というゲームを作ると聞いた時に、実に短絡的に、このアルバムの事を思った。” | Amazon探す |
『スマイリー・スマイル』 | ビーチ・ボーイズ | “パーカッションの使い方が、ゲームに影響大。” | Amazon探す |
『ソング・サイクル』 | ヴァン・ダイク・パークス | “アメリカのユーモアと、霧の中のようなサウンド、レイ・ブラッドベリ的とでもいうかな、そんな音が『MOTHER』の音楽を作る時に重要だった。” | Amazon探す |
『ミスター・パートリッジ:テイク・アウェイ』 | アンディ・パートリッジ | ”このアルバムのダブ的音の処理や、実験性は、ひろかっちゃんのダブ趣味と、からんで、かなり意識した。” | Amazon探す |
『ギズモ・ファンタジア』 | ゴドレイ&クレーム | “『ロスト・ウィークエンド』と言う曲では、サラ・ヴォーンがジャージーに歌ってる。この感じ出したかったんです、ゲームで。” | Amazon探す |
<田中宏和が影響を受けた名盤>
アルバム名 | アーティスト | 田中宏和コメント | Amazonで探す |
『リトル・クリミナルズ』 | ランディ・ニューマン | “開発スタート当時、糸井さんとの『MOTHER』の打ち合わせの後。アメリカ、ETの街並‥‥などなど、いろんなキーワードから思い浮かんだのが、まず 「ランデイ・ニューマン」” | Amazon探す |
『ランド・オブ・ドリームス』 | ランディ・ニューマン | “コード進行、アレンジが特に好き。んー深いです。大きいなあ。あこがれです。当初『MOTHER』の中心にはこんな音世界を置きたい‥‥という気持ちが 強くありました。” | Amazon探す |
『ブライアン・ウィルソン』 | ブライアン・ウィルソン | “このCD、『MOTHER』の開発で世田谷の慶一さんのお宅におじゃまする道中いつも聞いてました。” | Amazon探す |
『ミスター・ミック』 | スタックリッジ | “このバンドの持ってたセンスは『MOTHER』の音楽に通じる部分、多いのではないでしょうか。” | Amazon探す |
『8:30』 | ウエザー・リポート | “「えっ? どこが『MOTHER』と?」と言われそうな内容ですが。メンバーの即興演奏以外の部分を感じてもらえると。” | Amazon探す |
『ノー・ミステリー』 | リターン・トゥ・フォーエバー | “コード進行、コードのボイシングにすごく影響うけてます。” | Amazon探す |
個人的にスタックリッジの『ミスター・ミック』は「いやまんまMOTHERじゃん。」と思いましたね。色濃く影響受けたのが伝わります。
『MOTHER』のサントラを聴く手段まとめ
ここまで読んでくださったみなさま「MOTHERのサントラ欲しい」と思ってきましたよね?
書いてる当人もまんまと思っています。
ということでここからは『MOTHER』のBGMを聴く方法をまとめていきますね。
現在『MOTHER』のサントラは4種類が発売されています。
割といろいろな媒体で聴くことができるので、自分にあったものをチョイスしてみてください。個人的にはLP(レコード)がアツいです。
まずは現在発売されている『MOTHER』のサントラがこちら↓
アルバム名 | 価格 | 形式 | 内容 | Amazonで探す |
『MOTHER』 | ¥2,526 | CD | サントラというよりボーカルアレンジ集。ゲーム中のBGMも一応収録されてる。 | Amazon探す |
『MOTHER2 ギーグの逆襲』 | ¥2,507 | CD | 『MOTHER2』のサントラ。主に町の曲が収録されている。 | Amazon探す |
『MOTHER 1+2 オリジナル サウンドトラック』 | ¥2,302 | CD | 『MOTHER』1と2から有名曲をアレンジして収録したアルバムです。 | Amazon探す |
『MOTHER MUSIC REVISITED』 | ¥5,500 | CD | 鈴木慶一活動50周年記念で作られたアレンジ版サントラ。DX版2枚目にはゲーム原曲が収録されてます。 | Amazon探す |
そして↑の『MOTHER1+2』以外はそれぞれLP版も発売されています(公式では完売していてプレミア価格になってるのもあります)
アルバム名 | 価格 | 形式 | Amazonで探す |
『MOTHER』 | ¥9,800より | LP | Amazon探す |
『MOTHER2 ギーグの逆襲』 | ¥17,000より | LP | Amazon探す |
『MOTHER MUSIC REVISITED』 | ¥3,700 | LP | Amazon探す |
ちなみに一枚目の『MOTHER』のみサブスク解禁されてるっぽいので、「AmazonMusicUnlimited」や「Apple Music」などで聴けますよ。僕もヘビロテしてます。
無料期間での解約なら料金はゼロ!
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【おまけ】いま、レトロゲームが欲しくなった人へ
最近になってレトロゲーム熱が高まってきた人へプチ情報です。
令和になってレトロゲームの人気が加速しています。
「いま、あらためてレトロゲームが欲しい」
という人多いんですよ。何を隠そう僕もです。
ちなみに、いまMOTHERなどのレトロゲームを購入する方法は大きく分けて3つ。
・実店舗で購入(ハードオフ・中古ショップなど)
・個人売買で購入(メルカリ・ヤフオクなど)
・ネットで購入(Amazon・楽天・駿河屋など)
自分に合った手段で手に入れるのが1番なんですが、それぞれにメリットとデメリットがあったりします。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
実店舗で購入 (ハードオフ・中古ショップなど) | ・相場より安価な場合がある ・見つけた時の感動 | ・目当てのソフトが中々見つからない |
個人売買で購入 (メルカリ・ヤフオクなど) | ・目当てのソフトを見つけやすい | ・相場より高い場合がある ・出品者とのやり取りが面倒 |
ネットで購入 (Amazon・楽天・駿河屋など) | ・目当てのソフトを見つけやすい ・ほぼ相場通りの価格で買える | ・状態を目で確認できない |
ちなみに僕はどうしてるかというと、
目当てのゲームは実店舗で探してみて、それでも見つからない場合はネットショッピングを利用して購入しています(メルカリはやり取りめんどくて苦手なんです)
ネットショップで購入する際、おすすめなのが「駿河屋」です。
駿河屋はレトロゲーマーの間では定番のサイトで、その特徴は「圧倒的な品揃え」です。
普及の名作から超レアなソフトまで膨大な品揃えを誇っています。ほんと凄いですよ。
[chat face=”Zv57nVE3_400x400.png” align=”right” border=”gray” bg=”none”]ファミコンやスーファミやメガドライブやバーチャルボーイまであるよ・・・![/chat]
ちなみに駿河屋ではMOTHERももちろん取り扱っています。
人気作なのでさすがの価格ですが、箱説なしのカセットのみであれば2,000〜3,000円で買えるものもありますよ。
「レトロゲームを買い直したい」って人は駿河屋をチェックしてみてくださいね↓
レトロゲームが超充実!
「駿河屋」公式サイトへ✔︎普及の名作から超レアソフトまで
『MOTHER』の音楽まとめ
ということで本記事では、
大名作『MOTHER』の音楽について解説してきました。
本記事の内容を要約するとこんな感じ↓
本記事の要約
・『MOTHER』は音楽への情熱が詰まった作品
・作曲がガチのミュージシャン
・様々な音楽ジャンルが混在したBGM
・異例の”複数戦闘曲”
・様々なポップスの名盤から影響を受けている
・サントラはCDやLP版があり
・一部サブスク解禁アルバムもある
くどいようですが、僕は『MOTHER』やったことないです。
やったこともないゲーム音楽にこんなにも夢中になれるなんて、やっぱりMOTHERって凄い。大好き、MOTHER。